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ヘーゲル『精神現象学』

この記事の最終更新日:2006年5月28日

精神現象学 (上)
精神現象学 (上)
G.W.F.ヘーゲル

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哲学史上決定的に重要な思想家、ヘーゲル。ヘーゲル哲学との対決を通して、キルケゴールショーペンハウアーマルクスニーチェハイデガーデリダらは思想を紡いでいますし、ヘーゲルの哲学にはカントシェリングなどドイツ哲学も包括されています。

『精神現象学』は、若者が対立を乗り越えて成長していく過程と、世界精神が歴史的に発展して絶対知へいたる過程とを重ね合わせ、精神の弁証法的発展形態、絶対者の自己展開を説いていきます。学生時代読んだ時は、一ページ読むのに過去最高に時間がかかる難解な書物と感じましたが、今手に取ると、一文一文に魂がこもっており、軽く読むだけで自己精神に巨大な熱がたたきつけられると感じます。

『精神現象学』は若き日のヘーゲルが書いた本であり、この後ヘーゲルは、世界史、法、宗教、芸術などについて、百科全書的な哲学を展開していきます。絶対知の視点から、人間活動の歴史を統一的にとらえ、全てを知り尽くして行くかのように書いて行くヘーゲルは、まさしく地球最後の大哲学者と言えます。近代哲学最後の大伽藍であるヘーゲルから、学の細分化が始まって行きます。ここまで巨大な哲学者は、ヘーゲルをおいて他にいないでしょう。

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